KANZASHI
今日は平日なので比較的人は少ない。


だから本を読んでる人や、
ボーっと考え事をしている人が、
ゆっくりと時間を過ごしていた。



すると同じバイト仲間の千佳が
顔を歪めてテラスから戻って来た。


「どうしたん?」


「あっ、結衣。
あの人キモイんよぉ~。」


「あの人?」


「うん、あの一番端の席に座ってる
メガネをかけたちょっと
小太りの男の人!!」


「あの人? 
あの人がどうしたん?」


結衣は不思議そうに千佳に聞いた。




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