KANZASHI
「どこまで本気でやるつもり?」


「どこまでって・・・」


「みんなで楽しく
演奏するくらいならいいよ、
でもまさか・・・
またあの世界に帰りたいとか
言わないよね?」


「・・・・・」


私がそう言うと、
みんなは私から視線を逸らした。




「もし、みんながその気なら
私は再結成はしない。」


「結衣・・・」


「みんなもわかってるでしょ?
あの世界がどんなんだか。
プライベートも何も無い、
あることないこと書かれて、
見覚えの無いことでっち上げられて・・・

みんなだって憶えてるでしょ?」



「・・・・・」


「あんな思い、
もう絶対にしたくない・・・・」


みんな、何も言えずに
俯き黙り込んだ。



もうあんな思いは絶対にしたくない・・・


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