KANZASHI
「雅宏何も言わんから
クリスマスを忘れてるんやと
思ってたわ・・・」


「ごめん、ごめん。
マスターの料理は当日まで
内緒にしておきたかってん。」


そうなん?


確かにマスターが料理するのは
以外やったけど、隠さんでも・・・



「でも、うれしいわ。
こんな綺麗なとこで
クリスマス過ごせるなんて・・・」


「よかった。」


雅宏はニコッと微笑んだ。



誰かとクリスマスを過ごす、
それ自体初めてなんだ。


だからすべてのことが
嬉しいんだ。





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