KANZASHI
思い切り泣いた後、
雅宏はそっと私の手を引き、
近くの公園へと連れて行った。



「雅宏・・・ごめん・・・」


「ううん。」


雅宏は何も聞かない、
私が何で泣いてるかわかってるの?


まさか、てっちゃんのこと
なんか勘違いしてないよね?



「雅宏、さっきの男の人は・・・」


「藤森鉄成、やろ?」


「ああ、うん・・・」


「彼が何を言いに来たのか、
だいたいはわかるわ。」


雅宏・・・




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