KANZASHI
「麻帆、こいつあかんわ、
今の幸せに溺れてる。
結衣はほっといて私たちだけでやろう?
麻帆だって初音だって
そこそこ歌上手いやん。
それに絵里奈が返って来たら
あいつも歌上手いし、だから・・・」


「あかんっ!!!」


「えっ・・・?」


栞の言葉を遮るように
麻帆が大声を出した。



「ボーカルは結衣じゃないとあかんっ!!
結衣以外なんて私は認めへん!!」


「麻帆・・・」


「私の中でKANZASHIのボーカルは
結衣しかおらへんねん!!」


麻帆・・・



「結衣、ホンマにいいんか?
結衣はそれで後悔せえへんのか?」


後悔・・・?



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