KANZASHI
「でもな結衣、ファンは
あんたの歌を待ってるで?
あんたの心の歌を待ってる。
あの歓声を、みんなの笑顔を、
ライブの楽しさを・・・KANZASHIを、
あんたは諦められるんか?」


KANZASHIを・・・

歌を・・・諦める・・・?


私は・・・私は・・・


結衣は俯きながら拳を
グッと握り締めた。




♪♪♪♪♪


その時、初音の携帯が鳴った。



「はい、もしもし?
・・・てっちゃん!?」


えっ!?


「てっちゃん!?」


みんなが一斉に初音の方を振り返った。



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