KANZASHI
「ずっとじゃなくていい、
調子のいい日だけでもいい。
私らと一緒にKANZASHIを復活させよう?」


「結衣・・・」


「私らには絵里奈が必要やねん。
だって私らは5人でKANZASHIやろ?
誰か一人欠けてもあかんねん。」


「そやな、誰一人欠けてもあかんよな。」


「うん、私ら5人でKANZASHI
やもんな。」


「うん・・・」


「みんな・・・」



「絵里奈、またみんなで
わいわいと騒ごうや?」


「結衣・・・」


結衣は絵里奈の手を
そっと両手で握り締めた。


「ありがとう・・・」


絵里奈の目から涙が溢れ出した。



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