KANZASHI
「はい、これ!!」


「えっ!?」


菊池さんはテーブルの上に
カップ麺を置いた。



「これは・・・?」


「今度、発売になったウチの新製品。」


「新製品?」


「うん。 
試食してみて。」


「いいんですか?」


「内緒やで?」


菊池さんは自分の唇の前に
人差し指を立てて、そう言った。


「はい!!」


そしてカップ麺に
お湯を注いでくれる。






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