KANZASHI
「なんか散々嫌やって・・・」


「よかったやん。」


「えっ!?」


「これでみんな揃って復活やな?」


雅宏はニコッと笑った。



雅宏・・・


「怒ってないん・・・?」


「怒る? なんで?」


「いや・・・散々嫌や、
復活する気はない!!
って言っといて、
こんなことになって・・・」


「怒るわけないやん。
言ったやろ? 結衣には
ホンマにやりたいことをやってほしい、
輝いていてほしいって。」


「雅宏・・・」


だから俺に気を使うことはない、
思いっきりやればいい!!」


「雅宏・・・ ありがとう・・・」


結衣の目に涙が滲んだ。


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