KANZASHI
「結衣、お願い!!
結衣しかおらへんねん!!」


「でも、私ホンマに歌ってないねんで?
それでいきなりライブなんて・・・
聞かせられるもんじゃないわ。」


「結衣なら大丈夫!!
小さいライブハウスやし、
ブランクは気持ちでカバーできる。
それができるのは結衣だけやねん!!」


「でも・・・」


「私、ライブを成功させたいねん。
私達のライブを観に来てくれた人に
楽しんでいってもらいたい、
満足して帰ってほしいねん。

それが出来るのは
もう結衣しかおらへんねん!!」


麻帆・・・


そういえば、麻帆が
バンドを組むって言った時、
私を誘ってくれたっけ?


『私は結衣の声が好きやねん!!
結衣しかおらへんねん!!
だから私とバンドやろ?』


そう言って私を誘ってくれた。


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