KANZASHI
私たちも・・・
そうやって解散した・・・


あの時、麻帆はもっと・・・
もっとバンドを続けたかったんだ・・・


もっとステージの上に
いたかったんだ。


それなのに私たちは・・・



「麻帆!!」


「んんっ!?」


私の呼びかけに振り返る麻帆。



「もう辞めてまうの?
それでええの?」


麻帆はフッと笑って、

「仕方ないよ、
もう誰もおれへんもん。」


私はその言葉に胸が
ギュッと締め付けられた。


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