KANZASHI
私も、バンドのみんなも
もう違う道を歩き出した。


それぞれに目的を持って、
自分の道を歩き出したんだ。


麻帆だけが・・・
立ち止まっている・・・

この場所に立ち止まっている・・・



できることなら麻帆と
バンドをやってあげたい。

いや、一緒にやりたい!!



でも、それはとても難しくて、
中途半端な気持ちではできない。


それをわかっているから
麻帆も私に何も言わない。



麻帆、ごめんね・・・


私は何も応えられずに、
麻帆の背中を見ていることしか
できなかった。


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