空に染まる。
「出来ましたよ。」


と声をかけると、ゆっくり起き上がる。


先輩の額には赤いあざが出来ている。頭をうつぶせにしていたから…


先輩は僕の後ろにあった姿見で額にあざがある事に気付く。
慌てて隠しながら原稿用紙を受け取るが、僕が気付いている事は知らないようだ。


そして、わんこそばの要領で書いて渡す。


いつもこんな感じ。
でも、ずっとは続かない。いつかはこれが思い出になる。
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