空に染まる。
「あら、お久し振りね。あの時はどうもありがとう。」


な…何!?


「先輩が勘違いしてそうなので言いますけど昔、道を聞かれたんです。」


なるほど…


「渓夏は方向オンチだもんな…」


渓夏さんって言うんだ…


「ところでおっさん、何してるの?」


「俺三十代なんだけど!!!」


おっと、口が滑ってしまった。


「先輩…口に出てます。」


あら…


「十分おっさんよ。」


渓夏さんが微笑みながら言う。
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