世界の果てまでキミと一緒に。



胸元でキラキラ光るダイヤとブルーダイヤ。



「あの、千尋様、ありがとうございました」



車に乗った時、私は千尋様にそう言って頭を下げた。



「あぁ……」



そう言っただけの千尋様。


そりゃそうよね。


別にプレゼントしたわけじゃないんだから。


これは儀式。


これは奴隷としての印。


でもね、私は嬉しかったんだ。


好きな人からもらったアクセサリーは特別に感じる。


それが儀式だろが、印だろうが……。


好きな人からもらった初めてのものだから。


私は、胸元で光るネックレスのチャームを指でそっと撫でた。




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