世界の果てまでキミと一緒に。
―千尋Side―
桜子が、この家に来て1年が経った。
俺と桜子の関係は相変わらずだった。
あの頃から何も変わらない関係。
昼だろうが夜だろうが、桜子を抱きたい時に抱く。
愛の言葉も慰めの言葉もないセックス。
その時、桜子の胸元で揺れるダイヤのネックレス。
桜子の瞳と同じようにキラキラ輝くダイヤ。
俺のものだという印を付けるための儀式。
俺はそう言って桜子にネックレスを贈った。
そんなの嘘だった。
でも桜子は、儀式とか印という言葉を信じているのだろう……。