世界の果てまでキミと一緒に。
「申し訳ございません。社長に何度も知らせようと思いました。知らせなきゃいけないと思いました。でも、出来なかったんです……」
藤堂は机の上で手を組み、俯いてそう言った。
まるで泣いているような……。
そんな感じに俺は見えた。
「出来なかった?」
どういうことだ?
俺に話せない秘密が桜子にはあるっていうのか?
「はい。この結果を社長にお伝えしてもいいものかと……。ずっと私の中で葛藤がありました」
そんなに俺に言いにくいことなのか?
藤堂が心の中で葛藤するぐらいの結果。
それは一体……。