世界の果てまでキミと一緒に。
椅子から立ち上がり、拳で壁を思いっきり殴った。
“ガンッ”と重たい音が響く。
壁に拳を押しつけたまま、そのままズルズルと崩れていった。
“ポタ――ポタ――”
うなだれ、床に付いた手の間に涙が落ちていく。
今まで泣いた事なんてなかった。
何があっても泣いた事なんて……。
でもそれは強がっていただけで、本当は弱い人間だったのかもしれない。
「藤堂、お前は俺を何度も助けてくれた男だ。俺の願いを……いや、ワガママを聞いてくれないか?」
俺は、もう決めたんだ……。
だから藤堂。
俺の最後の願いを――……。