世界の果てまでキミと一緒に。



車の中は、当然会話なんてない。


いや、会話をする余裕なんてなかったという方が正しいのかもしれない。


千尋様の車以外、他の車が通ることもない舗装された山道。


周りに家なんてない。


ただ、木々が生い茂ってるだけ。


どこ行くんだろう……。


助手席から見える窓の外の景色を眺め、そんな事を考えていた時……。


1軒の大きな洋風の家が目に入ってきた。


こんなところに家があるなんて……。


千尋様の車は、その家の大きく立派な門の隣にあるガレージの前に停まった。


そしてキーケースに付いていた小さなリモコンを操作すると、自動でガレージのシャッターが上がっていく。


車が4台ぐらい停められる大きなガレージ。


その中に車を入れ、エンジンを止めると、再びガレージのシャッターを閉めた。




< 164 / 179 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop