世界の果てまでキミと一緒に。
「ここは、俺と藤堂しかしらない家なんだ……」
千尋様はそう言って、車から降りた。
私も車から降りる。
トランクから荷物を取り出し、ガレージがある反対側のドアから庭に入った。
あの家と変わらないくらい立派な庭が広がっている。
その奥に見えるのは立派な洋風のお家。
「行こうか」
千尋様はそう言って、私の手をギュッと握ってきた。
初めて千尋様に手を握られた私は動揺を隠せない。
ただ、手を握られているだけなのに……。
こんな時でも、体は熱くなり、胸はドキドキしていた。