世界の果てまでキミと一緒に。
私は千尋様と一緒にいてもいいんだろうか……。
綾乃さんが言ってた“始末されることになる”と……。
それはなぜ?
でも、そんな私と一緒にいたら千尋様の身が危ないかもしれない。
だったら私は……。
「あ、あの……」
「ん?」
千尋様は窓の外から私に目を移した。
「あの、私は、ここに居てもいいんでしょうか?」
「どうして?」
「理由はわかりませんが、もし千尋様のお父様に私がどういう人間か知られてしまったら、私は始末されるかもしれないんですよね?」
「桜子……」
「私と一緒にいたら千尋様の身も危険です。だから私は……」
千尋様は目を見開き、私を見た。
私も千尋様を見る。
千尋様の顔が歪んで見える。
瞬きすると、目から大粒の涙がポロポロとこぼれていった。