世界の果てまでキミと一緒に。
“ドクン――ドクン――”
胸の鼓動が大きくなっていく。
体が熱い。
彼の手が伸び、冷たい手が私の頬に添えられる。
私の体は“ビクン”と跳ね上がった。
そして、頬に手を添えたまま、彼は私との距離をジワジワと詰めていく。
彼と私の距離は、ほんの数センチ。
キツ過ぎない香水の香りが鼻を掠める。
私の目を見つめたままの彼。
一目惚れした相手に見つめられるドキドキ感。
これから始まること……。
それは経験のない私でもわかる。
私は彼から目を逸らし、下を向いた。