世界の果てまでキミと一緒に。
“コンコン”
ドアがノックされ、鍵を開ける音がした。
「失礼します。桜子様、お食事の方はもう少しお待ちくださいね。申し訳ございません」
部屋に入った来た綾乃さんは、そう言って頭を下げた。
「あ、いえ……」
お腹は全く空いていない。
いらないと言いたいけど、言えない自分がいた。
「髪が濡れてますから乾かしますね。こちらに座って下さい」
綾乃さんはそう言って、ドレッサーの椅子に座るように言った。
「自分で乾かしますから大丈夫です」
「いいから、こちらに座って下さい」
綾乃さんが、ドレッサーの椅子を引き、座るように促した。
私はそれに従い、ドレッサーの椅子に座った。