世界の果てまでキミと一緒に。
「俺がいなくて寂しかった?」
不敵な笑みを浮かべ、そう言いながら1歩1歩近付いてくる彼。
まるで私の心の中を見透かされてるようだった。
それが恥ずかしくて肯定も否定も出来ず、ただ、彼が近付いて来るのをジッと見ているだけだった。
彼が私の前で止まった。
香水の甘い香りが鼻を掠める。
恥ずかしくて顔を上げることが出来ない私は、彼の足もとを見ていた。
「桜子、顔を上げろ」
彼の言葉に首を左右に振る。
すると彼の手がスッと伸び、私の顎に指を添えると、そのままグイッと顔を持ち上げた。
私を見下ろす彼。
そんな彼を見上げる私。
そして、彼の顔が近付いて、私の唇に彼の唇が重なった……。