世界の果てまでキミと一緒に。




「あ、そうだ、藤堂」


「はい」


「この前頼んだ例の話だが……」


「桜子さんのことですよね?」



藤堂が書類に落としていた目をこちらに向けた。



「あぁ、どうだ、何かわかったか?」


「それがまだ何も……」


「そうか」


「申し訳ございません。なるべく早く調べるようにしますので……」


「いや、急ぐことはない」


「はい」



藤堂は頭を下げると、また書類に目を落とした。




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