世界の果てまでキミと一緒に。
「一緒に風呂でも入るか?」
「えっ?あの……えっと……」
「体、ベタベタで気持ち悪いだろ?それに、このままだと風邪ひくといけないから……」
返事に困っている私に、千尋様はそう言った。
私のこと心配してくれてるの?
もし、この人が彼氏なら素直に嬉しいと感じるんだろうけど、千尋様と私の関係は、ご主人さまと奴隷。
でも何でだろう?
1週間前までの千尋様とは違うように思う。
しゃべり方や仕草は変わらないのに、その中にも温もりや優しさがある。
「風呂の湯を溜めてくる」
千尋様はそう言って、私から離れると、ベッドから降りてバスルームへ行ってしまった。