甘いkissを君にあげる
『私、児童施設で育ったんだ。だから小学校なんて行ってないよ』
言わなきゃよかった。
『はぁー?施設ぅ??あんた普通の子じゃないー!!』
『な、なんで!?』
『あたしに喋んないで!きもい』
どうして‥‥?
私、変なこと言った??
『親がいないってこと?』
『う、ん‥‥』
返事しなきゃよかった。
『かわいそぉ、みんなー!江河夏月って、親いないから児童施設で育ったらしいよぉ』
そう。
彼女の一言でイジメは始まった。
次の日には学校中のみんなが私を軽蔑の目で見た。
イジメのせいで毎日が屈辱。
死にたかったけど、家に帰ると温かいおばあちゃんが待ってる。