甘いkissを君にあげる
「なんつーか‥夏月ちゃんと松井有華ってやつの‥‥会話」
耳が塞がった。
目の前が真っ暗になった。
嘘だ。
嘘だよ。
「な、なんの、こと?」
「脅されてんだろ」
また心臓が嫌な音をたてる。
まさか瑞希に知られたなんて
どーすればいいのよ。
「脅す?な、にそれ」
ワザと笑って見せた。
どこまで聞いたの?
どこまで知ってるの?
「いやでも聞いちゃったし」
「聞いてない!!なにも‥脅されてもない!!!!」
「じゃあなんで琉風と別れたの?」
「それは‥‥」
嫌いになったって言いたかったのに言えなかった。
大好きなのに嫌いなんて言えないよ‥‥。