甘いkissを君にあげる
1番隠しておきたかった。
これを言ったら終わってしまう気がしたから。
「コレ聞いて‥イヤって思ったら、‥手放していいよ」
一か八かって、このことを言うのかな。
「親が‥‥
お父さんとお母さんがね‥‥いないの!」
また強く目を瞑る。
この温かい手は、いつ離れるのだろうと思いながら。
刹那、繋がれた手が引かれる。
身体がグラッとしたと思うと、ギュッと抱き締められてた。
「ぇ、なん‥‥で」
信じられない。
放されるって思ってたのに‥抱き締められてる?
「ばかじゃん」
「ッッ‥ヒック‥‥」
パズルのピースが埋められるみたい。
足りなかったモノが埋められる。
「あー‥まじでばか‥」
優しい。
手が
腕が
声が
キミ自身が。