甘いkissを君にあげる
突然、琉風が立ち止まる。
「ここ」
「ここ!?」
「そう」
「えー!」
目の前の家が大きくて視界に入りきらない。
私がワンルームのアパートなんかに住んでるからスケールが違う‥‥。
ベージュと真っ白な外見に身を包んだ一軒家。
深いグリーンのドアがお出迎え。
「おっきいねぇ‥‥」
「そーか?」
鍵を開けてなにもなかったように家に入る琉風の存在が遠い‥‥。
「入らねぇの?」
「は、入るよ!!」
足が進まない!
こんな家にお邪魔していいのかな!?
「早く」
「はいー!」
緊張しながら玄関に足を一歩つけた。
ふぅ‥やっとここまで来れた‥‥。