甘いkissを君にあげる







逆に琉風が私の首に手を回して、いまにも唇と唇が触れてしまいそうな距離。





心臓の音が部屋に響いちゃいそうなくらいうるさい。






「緊張してる?」




言葉も出せないくらい緊張してますよ!!!!




仕方なく首を縦に振る。





と、とにかく近い!


近すぎる!!




爆発しちゃいそう。






「離れて欲しい?」





‥‥え??




どうしてそんなコト聞くの?




離れて欲しい。



その反面




ずっとこうしていたい。




あれ、私‥どっち?






「ん?」




琉風、なんかおかしい。



瞳の奥が真っ暗で、いつもと違うんだ。





その暗さが私の胸に突き刺さるような気がして、放っておけない。




いまここで『離してほしい』なんて言ったらきっと琉風がもっと変わってしまいそう。





そう思うと腕が琉風の腰に回って、私が琉風を抱き締めてた。





「夏月‥‥?」




「このままでいい、よ」




琉風の甘い香りと


この部屋の香りはどこか違ってて、



玄関から感じた

人が住むには冷たすぎる家。



靴も一足も置いてなかった。






この家はきっと




琉風独りぼっちなんだ。















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