甘いkissを君にあげる
「なんで逃げんの?」
「そ、れは‥」
「それは?」
気づけばお風呂場まで逃げてて、もう壁だった。
私、どうして逃げてるの?
「なんでわざわざ来たの?」
「だっ、て‥‥」
スッと顔の横に腕が伸びる。
「ん?」
もう、逃げられない。
「あの‥‥えと‥」
「なに?」
壁まで来たのにそれでも後ずさりする私。
自分でもどうして逃げてるのか不思議。
なんか‥
なんとなく、部屋を出る前の琉風とは違うような‥‥。
ちょっと‥怖い。
「俺のコト怖いって思った」
「お、思ってない!」
その瞬間
手がなにかに当たり、シャワーの水が私たちを濡らす。
「きゃ‥ッッ」
これ、水だ。
冷たい‥‥。