甘いkissを君にあげる
結局私は
琉風のコトは何も知らなくて、
何もわからないまま、彼女って言葉で
安心していただけなのかもしれない。
「おいババア、もう帰れ」
「あら、居たの」
「早く帰れ」
その声はドスが利いたように低く、
「簡単に手、出さないでね」
挑発する琉風のお母さん。
これは家族なのか、
これが家族なのか、
家族を知らない私には
知るすべも無い。
琉風のお母さんはそれだけ言うと家を出た。