甘いkissを君にあげる
『なぁ、琉風』
『‥あ?』
いつも朝は低血圧な俺に、ノーテンキなコイツは話しかける。
『あの女の子‥イジメられてるっぽくね?』
イジメって‥‥
顎でイジメられてる女が居る方を指す俺のダチ。
ふっと何気なく見た瞬間に、俺は思ったんだ。
――守ってやりたい
細々とした腕に抱えていた数人のスクールバッグ。
自分のだけでも大変そうなのに‥‥。
女と同じ制服を着るヤツが周りに8人ほど‥‥。
『フッ‥‥』
今時イジメかよ
もうちょいましなやり方はねぇのか?
『あーかわいそ』
なら助けてやれよ。
『お前、助けてやれよ』
は?
どうして俺が