甘いkissを君にあげる
係の子が点呼をとると、私たちが乗るバスが出発する。
私の隣の席はやっぱり一番仲のいい紗南だった。
弘果とカナデが私たちの前
隣側は明梨で1人で2人分の席を使って爆睡していた‥。
ほんと、おもしろい‥
「あー!!やっぱバスの中は快適♪」
「だ、よねぇ♪」
あ、やっぱ吐きそう
「てか夏月‥?だいじょーぶ?顔色悪くない??」
「ん‥大丈夫、だよ」
「いやいや!大丈夫じゃないでしょ!!」
「ぁ、ん‥‥おやす、み」
駄目だもう
私はそのまま意識を失ってしまっていた。
―――‥‥
――――‥‥
『お母さん?お父さん?』
あれ、私‥
ここわ‥‥?
『お母さん!お父さん!どこ行くの‥?』
あぁ、これは‥‥
小学生のトキのアレだ
『すぐ帰るから、待ってなさい』
『はぁーい!』
ばか、追い掛けたらよかったのにね
ピンポーン‥
『はぁーい!!』
『児童施設の者です、一緒に行きましょう』
『え‥?お母さんと、お父さんわぁ??』
『行きましょう』
『ぁ、やだやだ!痛いよぉ!だれかぁ!!』