甘いkissを君にあげる
――紗南side
突然意識が無くなった夏月。
「な、夏月!?」
「紗南ぁー?どぅしたのぉ?」
「ちょ、カナデ!夏月の意識が無いの」
「はっ!?マヂで?!」
次に振り向いたのは弘果だった。
周りには聞こえないように
大袈裟にはしないように
3人で夏月を起こしたけどぜんぜん駄目。
「夏月っ!!」
どれだけ呼び掛けてもピクリともしなかった。
あたしと夏月との出会いは、ほぼ最近だった。
入学式の日
ポツポツと気力無さそうに歩く1人の少女が目に付いた。
あれは‥1年だよね?