青春
「今日、一平んち行く時一緒に行こうか。1人じゃなんか気まずいし・・・」
華茄が言った。
「うん。うちも言おっかな~と思ってたとこ。帰ったらすぐ来るよね!?」
「うん。すぐ行くよ。じゃぁ、後で」
「うん。後でね」


━次の日━
「今日は、席替えをするぞー。いつもと同じでクジだ」
担任の先生が言う。体臭が臭いし、おまけに口臭まで・・・・。
「やった~」
「イェーイ」
みんな口々に言う。私も嬉しい。正直言って今の席は楽しくない。

私の席は1番前の真ん中の席になってしまた。最低の席だ。担任の体臭は臭いわ、口臭は臭いわ・・・。ホンと最低の席で・・・・・・。
で、左隣は知らない子、後ろの席の子は少し喋ったことのある子だけれど、私はあんまり好きな子じゃなかった。そして、右隣は宏だった。

【宏】
私がこれから好きになる人。笑顔に愛嬌がある。
テストは80点以上!リーダー的存在。

私は宏と最初に何を話したのだろう?きちんと覚えておけばよかった。もう、今さら思っても仕方ない。もちろんこの時、私が宏を好きになるとは思ってもいなかった。


「昨日、最高に楽しかったね。また遊べるといいね」
華茄が言った。
「うん」

それからというもの、私たちは2週間に1回は誰かの家に集まって遊ぶのが習慣になっていた。そこで主に恋バナをしていた。みんなと話せて楽しかった。


宏とはたまに喋っていた。宏と喋っている時、自然と笑顔になっていく。魔法をかけられているみたいに・・・・。
もう、時間なんて止まってしまえばいいと思っていた。


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