高校生社長
…あれ?
殴られてない…?
そ…っと目を開けると、
女の子達が青ざめた顔をしていた。
握られた拳を掴んでいたのは…
「……大崎…」
「…お前、どこでもピンチなのな」
あたしに苦笑いを浮かべて、
女の子達を酷く冷たい顔で睨んでる。
それは本当に氷の様に冷たくて、
体にグサグサと突き刺さるような視線。
横顔だけど…
とても、怖い。
…あんな顔、見たこと無い………
「おい…お前ら何やってだ?」
「っ…だ、だって……ひなたさんが
大崎君に馴れ馴れしいからっ」
「俺が好きで居てるだけだ。
今度こんなことしたら
女だって容赦しねぇー…」
キッと涙目であたしを
睨んで走り去る女の子達。