高校生社長




促されるままについて行き、

駅員さんに色々聞かれて、

そのまんまを答えて待合室のような場所を出た。


あの男は、痴漢の前科があったらしい。

余罪もあるだろうと、これから色々調べるそうだ。


全くもって最低な男である。

あたしのように嫌な思いをした女性達の

無念を是非晴らして頂きたい。



人も電車もいなくなってしまった駅で

一人ぽつーんと佇む。


一応、遅れた理由?のような紙が

書かれたものを貰ったが、

正直要らないかなと思った。


転校初日から遅刻かと思うと、

苦笑が零れる。



そんな事を思っていると、

後ろから声をかけられた。



「…大丈夫?」

「え…あ、ありがとうございま…」



さっき、痴漢から助けてくれた人。

声が同じだ。



振り返り、顔を見てみると…



なっ!…ぇえっ!!?


< 22 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop