高校生社長
促されるままについて行き、
駅員さんに色々聞かれて、
そのまんまを答えて待合室のような場所を出た。
あの男は、痴漢の前科があったらしい。
余罪もあるだろうと、これから色々調べるそうだ。
全くもって最低な男である。
あたしのように嫌な思いをした女性達の
無念を是非晴らして頂きたい。
人も電車もいなくなってしまった駅で
一人ぽつーんと佇む。
一応、遅れた理由?のような紙が
書かれたものを貰ったが、
正直要らないかなと思った。
転校初日から遅刻かと思うと、
苦笑が零れる。
そんな事を思っていると、
後ろから声をかけられた。
「…大丈夫?」
「え…あ、ありがとうございま…」
さっき、痴漢から助けてくれた人。
声が同じだ。
振り返り、顔を見てみると…
なっ!…ぇえっ!!?