高校生社長
あたしは社長室の電話を取り、
内線番号をポチポチッと押す。
『はい。デザイン部の結城です』
「あ、結城さん?今度のfan youに使う、ロックの方のコーデ頼んでもいいですか?」
『えっ!あ、は、はい!精一杯頑張ります!』
「ありがとうございます。新作の肩出し使ってもらえますか?」
『わかりました!』
「では、よろしくお願いします」
そう言って電話を切る。
結城さんは若手ながらも
とても才能のある人で、
一緒に商品開発なんかもしている人。
結城さんのコーデはとても人気があるし、
あたし自身も大好きなのだ。
やっぱり、自分がデザインする
理想の洋服もいいけれど、
他の人の創造力が作り出す洋服も
趣があって好きなんだよなあー。
特に、結城さんのデザインする洋服は
かっこいいのにクラシックな所があって…
なんというか、上品さがあって、
とても素敵なのだ。