海の記憶に残る恋
シンジは流しのところに行き、あやの後ろからあやの手元を覗き込んだ。




「何を作ってるの?」




あやは振り向かずに答えた。




「おかゆだよ」




シンジはあやの後ろからそっとあやのお腹に両手をまわした。




「でも、俺、風邪じゃないよ」




あやは再び振り向かずに言った。
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