海の記憶に残る恋
歩きながら、シンジはあやに話しかけた。




「もうすぐアルバイト、終わっちゃうね」




シンジは今日、まゆに話しかけた言葉と同じだな、と思った。




「うん」




「なんだか寂しいよ」




これも同じ言葉だ、とシンジは思った。




さりげなく、シンジはあやの手を握ってみた。




あやは別に何の反応も示さず、普通にシンジの手を握り返した。
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