海の記憶に残る恋
妻とはシンジが大学を卒業後、就職した会社で知り合った。




結婚後も会社に残っていたが、娘ができたときに会社を辞めた。




子育てが一段落し、今は地元のスーパーにパートで働いている。




シンジは簡易休憩所で、まずロッカーを借り、更衣室で水着に着替えた。




そして、休憩所の入り口付近に陳列されているサマーベッドやビーチパラソルなどを借り、妻と娘が着替えて出てくるのを待った。




シンジはこの簡易休憩所についてから、ずっと不思議な感覚に襲われていた。




以前にもここに来たことがあるような気がしていた。




更衣室で水着に着替えている間、ずっとそのことを考えていたが、思い出せなかった。




思い出せないことが気持ち悪かった。
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