海の記憶に残る恋
「大丈夫。大丈夫」




まゆが答えた。




やがて遠くに岩が見えてきた。




「ほら、あそこ見て」




シンジは指で遠くの浜辺を指した。




「あそこに大きな岩があるじゃない?あれが今日話した岩」




まゆがシンジが示した方向を見た。




「本当だ。なんか変な岩だな」




まゆは岩のほうをじっと見ている。




「でしょ。なんか違和感あるよね。昨日あやともそんな話をしたよ」




あやの名前は出さないほうがよかったなと、言ってからシンジは後悔した。
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