海の記憶に残る恋
それはシンジが大学二年生だったときだ。




シンジは夏休みにバイトすることを考えていた。




なぜバイトしたかったのかはあまり覚えていない。




一ヶ月くらい住み込みでできる仕事を探していた。




そして、海辺の簡易休憩所の仕事を見つけた。




必ずしも住み込みでやる必要のある仕事ではなかった。




しかし、アルバイト募集に際して、従業員用の宿泊施設を用意している求人だった。




簡易休憩所は二十人ほどでまわしていた。




実際に従業員用の宿泊施設を利用していたのはその半分くらいだった。




残りの半分くらいの人は地元の人だった。
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