海の記憶に残る恋
シンジは簡易休憩所に戻った。




雨が降っていてお客さんは来ず、みな暇そうにしていた。




店長が従業員に話しかけた。




「お客さんも来ないようだし、最小限、そうだな、三、四人残って後は休憩でいいよ。ただ、もし天気が回復するようだったらみんな戻ってきてくれないか」




シンジは何をしようか考えていた。




シンジはまず、以前から気になっていたことを店長に聞いてみた。




「店長、この浜辺を南下していくと大きな岩があるの、ご存知ですか?」




「ああ、知っているよ」




「その岩に願い事が刻まれていたんですけど、何か知ってます?」




「ああ、あれはプレイヤーロックと言われていてね、願い事を刻むと叶うという言い伝えがあるんだ」




へえ、そうなんだ、とシンジは思った。




ありがとうございました、と店長にお礼を言った。


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