海の記憶に残る恋
「いや、確かに聞こえたよ。助けて、とか言ってたな」




シンジは面白がって、言った。




「本当に?嫌だな、もう帰りたい」




シンジの腕をつかむまゆの力が強くなってきた。




結局、何も出ないまま、二人は神社へとたどり着いた。




神社もかなり老朽化していた。




二人は賽銭箱のところに近づいた。




発案者が言っていたとおり、賽銭箱の上に一通の封筒が置いてあった。
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