キケンな嘘つき猫。

佐原はすべてを分かってた。


「忘れさせてやるよ。俺を見てて」


私を楽しませるために、色々な場所に連れていってくれた。


無理強いでもない。

ただ、私を気遣って。


「好きだよ、椎」


佐原の優しさに涙が出た。

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