ライフ・フロム・ゼロ
名門女子校の生徒の全てが
清く正しく真面目なレディー
なのかというとそうでもない。
彼女たちの親は大抵お金を持っていて、
彼女たちは大抵蝶よ花よと育てられてきた。
もちろん、私を含めて。
その中学の制服を着ていれば、
たくさんの男たちに声をかけられた。
同じ中学生からも、高校生からも、
大学生からも、たまにはサラリーマン
風の男からおじさんからも。
私たちはそれをあしらったり、
偶に応えたり、彼らからお気に入りを
選別したりすることを自然に覚えた。
中学3年の夏、声をかけてきた
他校の、今となっては名前も思い出せない、
それでも顔はよかった男子と付き合い、
三度目のデートの帰り、その男子の部屋で初めてセックスした。
ただ痛かったことと、
ああ、こんなもんか、と
思ったことを覚えている。
結局すぐにその男とは別れた。
というか、元からお互い好きなんかじゃなかったのかもしれない。