ライフ・フロム・ゼロ


身体が熱くなって、
陽気な気分になってくる。

冷蔵庫の前から立ち上がり、
まだ残っている缶を持ったまま
ふらふらと部屋に戻る。

途中でチェストに
身体をぶつけたけどどうでもいい。

ベッドに腰掛けて、
そしてまたその缶の中身を煽った。


空になった二本目の缶をベッドサイドに置く。


頭がぐらぐらする。
もともと、そんなに強いわけでもない。


ベッドに仰向けに転がる。
なぜか脇腹が痛い。


なんだか、なにもかもよくわからない。
雨はまだ降っている。
天井が歪んで見える。


ああ、眠い。


もう眠ってしまおう。


なにもかもを手放して、
今は、眠ってしまおう。
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